事務所の敷金や保証金など、費用にできる部分があるか確認してみましょう

事務所などを借りている場合、敷金や保証金がかかってくることがほとんどです。

敷金や保証金は退去時に戻ってくるものですので、通常は資産として取り扱い、費用には計上できません。

しかし、中には敷金や保証金として支払った金額のうち、一部は戻ってこない契約をしている場合があります。

その場合は、その戻ってこない金額を費用計上することができます。

まずは、契約書を確認してみましょう。

Sunplaza

※この記事は、投稿日時点での法律・状況等に基づき執筆しています。

まずは契約書を確認!

賃貸契約書を確認してみて下さい。

敷金や保証金の一部または全額が、退去する際に返ってこないような契約になっていないかどうかを。

返還されない部分があれば、その金額は費用として計上できるものとなります。

5年で償却(費用化)できます

原則では、その返還されない金額は、5年で償却(費用化)することになります。

ただし、事業年度の途中で契約した場合は、最初の事業年度については月数あん分する必要があります。

返還されない部分の金額が60万円だったとすると、1年間に費用化できる金額は、60万円÷5年間=12万円となります。

しかし、事業年度の途中、例えば3月決算の法人が1月に賃貸契約をした場合は、1〜3月の3ヶ月分(12万円×3/12=3万円)を、その最初の事業年度の費用として計上することとなります。

最初の事業年度だけ3万円、2年目以降の事業年度については12万円ずつ費用計上していくこととなります。

(ちなみに、この例で言うと、6年目(最後)の事業年度については、残りの9万円を費用計上することになります。)

3 12

20万円未満の場合は全額費用化できます

その返還されない部分の金額が20万円未満の場合は、その支払った事業年度において、全額費用計上することができます。

最後に

今すぐに取り掛かれる節税ですので、事務所や社宅などを契約されている方は、さっそく賃貸契約書をチェックしてみましょう。